【感想】和田島イサキ「アリス・イン・ザ・金閣炎上」

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【作品情報】

和田島イサキ「アリス・イン・ザ・金閣炎上

「ヒューマンキルドーザーと燃やす金閣寺の旅」

 小中高と山奥の女子校に育った世間知らずの彼女は、都会の大学に進んで天使に出会う。

【テーマ】擬態
【ジャンル】ほのぼの百合
【登場人物】殺人ブルドーザー女、ゴリラ

〈第二回こむら川小説大賞 参加作品〉



【感想】

読後景勝としての金閣寺も作品としての『金閣寺』も二度とまともな目で見られなくなる本作ですが、驚くべきことに「そんな女の子いないよ」とも「そんなことしないよ」とも思わず。割と特殊な設定のキャラがあんなことするのに、全然両方あり得るよね、というか”有り得たかもしれない人生で身に覚えがある”と思わせられてしまうあたり、なんて力のある作品だろうと思います。

あとは言葉が悉くジャストフィットしている印象で舌を巻きます。古雅なものからくだけたものまで豊富な語彙がここぞという所で最適に使われ、かつ恐ろしく読みやすい。正直物語を楽しむ一方で、同じ書き手として背筋を凍らせる自分がいました。

女子校時代のたばこのエピソードがとても好きで、”秘密”を共有させるあたり、なんて美しいものを書くのだろうかと思います。こうして読後一ヵ月以上経ってからレビューを書いてしまったのはあの辺りのせいです。

娯楽性の高い百合エンタメでもあり、美しい小説でもあり、実は幅広い層におすすめです。

和田島イサキ「アリス・イン・ザ・金閣炎上

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