【講評】京本らき「金色のレクイエム」

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【作品情報】

京本らき「金色のレクイエム

「どうか、皆の魂に届きますように……」

※この作品は3話構成の短編となります。

ひとりぼっちで森に暮らす少女。
彼女の楽しみは、ロボットさんと呼ぶ四角い機械とのお話しである。

ある日、ひょんな事からケンカをしてしまい少女は森を出ようと決意する。

はたして森の外の世界はどうなっているのか?

これは、森に暮らす少女と彼女の成長を見守るロボットさんとの心温まるちょっぴり不思議な物語です。



【講評】

こんばんは、辰井圭斗です。先日は自主企画「辰井講評窓口」にご参加くださりありがとうございました。講評が遅くなってしまい申し訳ありません。こちらに講評を書きます。

一見童話調の世界で語られるシリアスな物語。少女ののどかで天真爛漫なセリフや行動、森の中の世界観に対して、地の文でしばしば使われる言葉が硬く重く、そのギャップが不穏な雰囲気を醸し出していました。物語の終盤で、これがどういう物語だったのか分かる形式であり、色々な要素が伏線として機能していたことが分かり、二度読みたくなる力がありました。

惜しむらくは、全体としてよく分かりません。ストーリーが分からないのではなく、状況が分からないのです。少女を取り巻く世界が分からず、視界がかなり制限されている印象なのは恐らく物語が要請するところですし、意図的なのだと思います。それはいいのですが、今何をしているのか、何が起こったのかということが時折呑み込みづらく、全体として分かりにくいので、分かる部分と分からない部分のメリハリがつかず、本来謎にしたい部分に集中できなくなっています。行動や見えている範囲の描写はもっと丁寧でいいと思います。ルビ振りを要する言葉や体言止めを多用するならなおのこと。

「不穏」の感じさせ方が非常に上手い作品だと思いました。読ませてくださりありがとうございました。



【作者様からの返信】

返事が遅くなってしまい申し訳ありません。
講評、誠にありがとうございます。
この作品を丁寧なご意見に少しでも答える形に手直しをしてから返信をしようと思っていたら時間が掛かってしまいました。
まだまだ粗が目立ちますが、辰井さんのお陰で小説然とした作品作りに向き合うことが出来て、とても有意義な時間を過ごせた気がします。
読み物と呼ぶには未完成な私の文章に対して、真摯に向き合って下さったことが本当に嬉しかったです。
改めて、為になる講評をして下さりありがとうございました。

京本らき「金色のレクイエム

コメント

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